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主導権を握って、クレーマーを制圧するテクニック

ビジネス会話術 - 主導権を握って、クレーマーを制圧するテクニック

クレーム処理は、主導権を握ることでスムーズに解決できます。


たとえばあなたは喫茶店に入り、席につきます。水を持ってきた従業員が手を滑らせてあなたのズボンに水をこぼしたらどうするでしょうか?従業員がきちんと謝罪して、すばやい対応をしてくれれば、許してあげる人がほとんどだと思います。私の周りでアンケートをとっても「水くらいなら」と大目に見る意見が大半でした。


しかしこぼしたのが、水ではなくしょう油やケチャップだったらどうでしょう。こぼした部分をふき取っても、シミが残ります。あるいは、熱いお茶やコーヒーをこぼされヤケドをしてしまったら、謝罪だけで許せる人は少ないと思います。


くつろぐ目的で立ち寄った喫茶店です。故意でなくとも、そんな面倒を起こされれば、楽しい気持ちも消し飛んで、落胆や怒りなど嫌な気持ちが生まれてきます。従業員の非が明らかなら、喫茶店側は謝罪の言葉とともに、クリーニング代を包むことになるでしょう。それでもお客の怒りがおさまらなければ、食事代をサービスするというような対応も必要になります。


また、ミスした相手が運悪く悪質クレーマーだったら簡単に解決できません。


・こんな主張をされるかも
  • 「おいこら、どうしてくれるんだ。ただじゃすまさねーぞ!」
  • 「これじゃあ、1週間は仕事できねーな。治療費と病院までの交通費、働けない1 週間分の給料をよこせ!」
  • 「精神的苦痛に対する慰謝料を払ってもらうぞ!」

相手が悪質クレーマーでなくても、汚してしまった服が高級品だった場合は、クリーニング代だけでは納得してもらえない可能性だってあります。


・こういったことにもなりかねない
「このスーツは、パリのオートクチュールサロンでオーダーメイドしたもので60万円もしたんだぞ!クリーニング屋でシミ抜きしたら生地が荒れるだろーが!そんなことできるか!!」

お金を払えば解決できることですが、お店としてはできるだけ出費は抑えたいもの。クレーム処理に長けたできる責任者なら、被害の状況をすばやく見極めて、クリーニング代と慰謝料をさっさと計算して、封筒に包んでお客に渡します。


「どうかこれでご容赦くださいませ」と手渡した封筒の中身が、お客の希望通りの金額であればクレームもおさまるでしょう。しかし、お客の納得いく金額でなかった場合、クレームはおさまりません。


ところが、責任者が渡せる金額を迅速に決めたことで、この後の交渉が有利になります。


・迷惑をかけたお客にお金を渡すと・・・
クレーマー「ふざけんなよ、こんな金額で納得できると思ってんのか!!」

お店   「お客様、私どもは1万5千円が社会通念上妥当な金額と判断いたしました。内訳は、お洋服に与えてしまった損害として、クリーニング代の5千円。くわえて、精神的なご迷惑を与えてしまった慰謝料として1万円でございます。この額は、本来の積算額にくわえ、私どもとしましては、精一杯配慮させた頂いたものでございます」

クレーマー「バカヤロー、こんな小額でゆるされるわけねーだろ!10万あっても足りないくらいだ!!」

お店   「申し訳ございません、お客様。これ以上の額を提示することはできかねます。ご理解ください」

交渉の最初に和解金の上限金額を提示します。その後、相手がどんなにゴネようと、1円たりとも値上げには応じないのです。お客の気持ちに配慮し、ある程度の歩み寄りは見せても、それは最初の一回のみ。1円でも引き上げてしまうと、粘ったほうが得をすると思われてしまいます。悪質クレーマーはこちらが金品で解決を図ると、欲に目がくらんで、もう一押しふた押ししてきます。その手口にハマってはいけません。


常識的にみて少ない金額でなければ、その金額を提示したあとは、頑なにその金額を突き通すと相手はそこに歩み寄るしかありません。


クレーマー「バカにすんなよ、10万だ10万!!」

お店   「お渡しした金額が精一杯でございます」

クレーマー「いくらなんでも少なすぎだろ!どんなに少なく見積もっても5万にはなるぞ!!」

お店   「申し訳ございません」

クレーマー「申し訳ないと思ってたら、5万くらい出せよ!」

お店   「お渡しした金額が精一杯でございます」

クレーマー「こんな金額で納得できるわけねーだろ!しょーがねーから3万で許してやるよ」

お店   「できかねます。お客様がどうしても納得いただけないのなら、クリーニングにかかった実費のみお支払いさせていただきます」

クレーマーがどう言おうと、一度提示した額は何が何でも変えてはいけません。どんなにしつこく値上げを迫ってこようと突っぱね続けることで、クレーマーは最初の金額でしぶしぶ納得するしか選択肢はなくなります。


クレーマーによる被害をできるだけ少なくするために、ぜひ覚えて欲しいテクニックです。