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元悪質クレーマーの武勇伝(有名ファーストフード店 編)

ビジネス会話術 - 元悪質クレーマーの武勇伝

元悪質クレーマー」が録音データを残していました。臨場感を伝えるため、一部始終を一字一句書き起こしました。


ハンバーガーが大好きな元クレーマーの彼は、いつものように某有名ファーストフード店を利用しました。友達の家に遊びに行く途中で、ハンバーガー、ポテト、ドリンクのセットを5人前ずつ注文したのです。商品を受け取りお店を後にします。


友人の家に着き、さあドリンクで乾杯だというところで、気づきました。ストローが無いのです。おまけにポテトも1つ足りません。せっかくの楽しいムードがしらけてしまいました。


明らかに非はお店にあります。頭にきた彼は、自分の携帯電話でクレームを開始します。いつものように携帯電話の録音ボタンをオンにして。


・クレーム電話、録音テープの書き起こし
トゥルルルルル、ガチャ(電話をとる音)
店員  「ありがとうございます。○○、△△支店、××でございます」

クレーマー「店長に代わって!」

店員  「どういったご用件でしょうか?」

クレーマー「クレームだよ、クレーム!」

店員  「クレームでございますか!?申し訳ございません。いかがなされましたでしょうか?」

クレーマー「今おまえんとこで買ったんだけどよ、足りねーんだよ。ポテトが一人分丸々。ストローも入ってねーしよ」

店員  「え!?申し訳ございません」

クレーマー「いいから店長に代われよ!!」

店員  「ただいま、代わります」

ここで、電話の相手が店長に代わります。

店長  「お電話代わりました。店長の○○です」

クレーマー「○○さん!?話し伝わってるかな?どうしてくれるの?」

店長  「申し訳ございません。お客様は今お店に近くにいらっしゃいますか?」

クレーマー「もう家だよ。車で15分くらい。まさか取りに来いなんて言わねーよな!?」

店長  「いいえ、すぐにお作りしてお届けいたします。ポテトとストローでよろしいでしょうか?」

クレーマー「ちょっと待てよ、お前が持ってくる間に他のもんが冷めちゃうだろうが。第一もう食う気しねーよ」

店長  「申し訳ございません」

クレーマー「とりあえず謝りに来いよ、○○団地わかるだろ。あそこの3号棟の下まで着たら電話ちょーだい。番号出てるよな。すぐ来いよ!!」

「ガチャ!」こちらから一方的に電話を切ります。そして待つこと20分。クレームをかけた彼の携帯電話が鳴ります。ファーストフード店の店長からでした。マンションの下まで着いたようです。彼はボイスレコーダーを胸ポケットに忍ばせ下まで出迎えます。その場で交渉スタートです。自分の怒りと要求を店長にぶつけます。


・対面での会話、録音テープの書き起こし
店長  「このたびは申し訳ございませんでした」

クレーマー「あんたが○○さん?どんだけ待たせば気が済むの?」

店長  「このたびはこちらの不手際で、大変申し訳ございませんでした」

クレーマー「申し訳ございませんでした、じゃねーよ。こっちは久々にみんなで集まって楽しくやろうとしてたのに、台無しじゃねーか。俺の顔丸つぶれだよ!?」

店長  「本当に申し訳ございませんでした。あの、これ、全部作り直してきましたので・・・」

クレーマー「いらねーって言ったよな!?話し聞いてた!?」

店長  「聞いておりましたが、はやり私どものミスですので」

クレーマー「人の休日無茶苦茶にしといて、こんなんで許されると思ってないよね!?」

店長  「あと、お詫びのしるしなんですが・・・」

クレーマー「何これ?」

店長  「当店のサービス券でございます。他の店舗でも使えますので、ぜひご利用くださいませ」

クレーマー「あ、そう。じゃあ、これは頂いとくよ。でもマジ気をつけろよ、また利用するから」

店長  「ありがとうございます。今後はいっそう注意するように、スタッフにも指導いたします。申し訳ございませんでした」

クレーマー「あ、ちょっと待って。せっかくだからそれ(新しく持ってきた商品)ももらっとくよ」

こうしてクレームは見事成功。戦利品はハンバーガーセットが無料でもらえるサービス券20枚と、新しく作られた5人前のハンバーガーセットでした。最初にハンバーガーを購入してから、戦利品を受け取るまでの所要時間は、およそ1時間だそうです。


ささいなミスでお店は大きな損害を受けます。とくに個人をお客にしているサービス業では、その傾向は顕著です。クレームを起こさないようにするには、うっかりミスをどうなくすかが、大きな課題です。


うっかりミスは、注意のコントロール不全です。一度してしまったミスは「なぜ?どうして?」とそのときの気持ちを振り返えるだけも予防効果があります。同じような場面に出くわしたとき、ミスしないように意識をコントロールできるのです。ミスを起こさせない環境整備、状況作りをすることも責任者の務めです。