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ひょんなことから元悪質クレーマーと知り合いました(はじめに)

ビジネス会話術 - 元悪質クレーマーと知り合いました

クレーム対応の記事を執筆中のある日。知人の誕生日パーティーに出席したとき、一人の男に出会いました。


見た目は30代後半。中肉中背。やさしげな表情で癒し系という言葉がぴったりの顔立ち、スーツ姿がビシッと決まったいい男です。いかにもできるビジネスマンといった感じの人でした。知人と彼は古くからの知り合いでした。いろいろ世間話をするうちに、彼の正体が分かってきました。


職業は某有名企業(世界的知名度のある会社です)のユーザーサポート係で主任を務めているとのこと。ユーザーサポートといっても主な仕事は苦情処理で、電話や店頭でお客との揉め事が起こった際、スムーズに問題を解決することが毎日の業務なんだそうです。


お酒が入った彼は、少し自慢げにいろいろ話してくれました。自分にはおよそ1000人の部下がいること。クレーム処理に関しては、自分の右に出るものはいなく、その能力をかわれて、記録を塗り替える若さで主任に抜擢されたということ。(これまで主任は50代以上の方ばかりだったそうです)そして、自分がクレーム処理を上手にこなせるのは、自分が「元悪質クレーマー」だからということ。


「え!!」私は驚きました。彼の言った言葉が信じられなかったのです。「この人が元悪質クレーマー!?」今のやさしげな雰囲気からはまったく想像できない過去です。半信半疑でしたが、大変興味を持ちました。


私も仕事柄、悪質クレーマーと呼ばれる人たちと対峙したことが何度もあります。いままで私がやり合ってきたクレーマーとは、明らかな違っています。


一般的な苦情の程度を超えて怒鳴り、非常識な要求をする悪質クレーマーは、雰囲気が違います。何度もクレームをこなしたからこそにじみ出た、独特の雰囲気がただよっています。しかし彼からはそんな雰囲気これっぽっちも感じられません。感覚的なものでうまく説明できませんが、物腰の柔らかさ、知的な感じ、生み出すムードがこれまで会ってきた悪質クレーマーとは、一線を画していました。


「クレーマーも普段会うとこんなものなのか?」「更正したからこんなやさしい雰囲気なのか?」いろいろ思いながら、話を掘り下げます。すると彼の口から出るのは、たちの悪い言いがかり武勇伝の数々。はっきり言って絶句です。恐ろしすぎます。


わたしは彼の話に惹きこまれました。パーティーという限られた時間では納得いくまで話し込めないため、別日にコンタクトをとりました。彼が悪質クレーマーとして活動していたころの生き様やその経験を生かして、若くして大成した今までのことを聞きだしました。クレームに関する知識、対処法、考え方、聞きたいことすべてを6時間という制限時間の中で、問いただし続けました。それをまとめて、私なりの考え方を詰め込んだのがこの項です。


この項では、次のようなことが学べます。


  • 通常では考えられない理不尽なクレームのやり口
  • クレーマーはどんな考えでクレームをつけているのか、狙いは何か?
  • クレーマーが「絶対いける!」と思う手口とそれを上回るクレーム対処テクニック

クレーマーが「こんな対応されたら手も足も出ない」と逃げ出す方法は、本物のクレーマーに聞くのが一番です。そんなクレーマーに必勝する対処法を出来る限り聞き出しまとめました。クレーマーの心理を知ることこそ、うまくクレーム処理をする秘策なのです。